猿猴捉月

映画中心に雑記色々。

2018年映画ベスト10

 2018年の映画ランキングベスト10をいちおう考えたので、備忘のため記載。年間で映画館で観た映画は48本(被り含む)でした!

 

ではまず順位から!

 

ミッション:インポッシブル/フォールアウト

未来のミライ

③へレディタリー/継承

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー

パディントン

リメンバー・ミー

ちはやふる 結び

⑧レディ・プレイヤー1

寝ても覚めても

ボヘミアン・ラプソディ

 

以下、ざっくり感想。


1位『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』

観た後に絶対に今年一位にすると確信した作品。スカイダイビングやあらゆるチェイスシーン(車、バイク、ヘリ)など、劇中見せ場は数あれど、トム・クルーズが屋根の上を己が足で全力疾走するシーンに射止められた。トムが走るシーンだけで映画になってしまうことに感動し、そして、感謝の気持ちがいっぱいになった。ありがとう、トム。トムのフィルモグラフィーを同時代に追えることに、あらためて感謝!あと、ハチャメチャなアクション要素が持ち上げられがちな本シリーズだけど、トム扮するイーサンがなぜスパイとして在り続けるのか、戦い続けるのははなぜか、その理由にも明確なアンサーがあって、いたく感服し、納得した。


2位『未来のミライ

泣いてないけど、終始泣きそうな状態で観ていた。主人公のくんちゃんは自分だと感じて、めっちゃのめり込んで観た。一般受けするようなわかりやすさも無いし、夏休み映画的なイメージの細田守映画からだいぶかけ離れてので、結構ディスられていた本作だけど、自分は大好きです。子供の情緒的な言動だったり、アイデンティティを確立する過程だったりを、アニメーションで完璧に表現していて、それって映画的な快楽以外の何モノでも無いじゃん、と言い切りたい。そして、初めて自転車に補助輪なしで乗れた時の「自分」はどこにいってしまったのか?

 

3位『へレディタリー/継承』

アリ・アスターという末恐ろしい才能の出現。ホラー映画は大好きだから、たいていはワクワク楽しんで観るのだけど、本作はそういった自分のスタンスをぶち壊してくれた。ほんとに怖くて、嫌な気持ちになった。ぶっちゃけ他人に気軽に薦められる映画ではない。劇中、よくわからないけどイヤーな感じをめちゃくちゃ演出してくるんだけど、後から考えると、全部緻密に組み上げて醸成されていたことに気づく。そして楽しくなっちゃう。”完璧な悪夢”というキャッチコピーにも超納得。観た後誰かと語り合うのにこんなに楽しい映画も無いでしょう。

 

4位『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』

ご存知MCUの集大成。ぶっちゃけみんなめちゃくちゃぶち上がったのに、ベスト10からはあえて外してる感じ。まぁわかるけど。プロフィールの好きな食べ物に米って書く人いない的な。とんねるず食わず嫌い王決定戦に「お米」選ぶやついないじゃん?的な。(よくわからん。)なので、自分はあえて外さないで、あえて入れました。だって、本当にすごかったもの。GotG大好きなので、色々背負わされている彼らを観て胸が痛みました。

 

5位『パディントン2』

ぶっちゃけ1位でもよい映画。パディントンの可愛さは前作から引き続きそうなんだけど(窓ふきのとことか、枚挙に暇がない)、今作ではプロットも格段にブラッシュアップされていたと思う。パディントンの優しさが、きっちりお話を回している。(前作はけっこうただの迷惑なクマなのに、周りがすごい助けてくれていた感じはあった・・)ビジュアルもめちゃくちゃ楽しいし、本当に完成された映画。

 

6位『リメンバー・ミー

今年もディズニーたくさん観た。『シュガーラッシュ:オンライン』『インクレディブル・ファミリー』『プーと大人になった僕』など。そんな中で圧倒的にハートを掴まれたのが本作。ラストでめっちゃ泣いてしまったので・・あと本作で現実の家族に対する考え方が少し変わったということが大きいです。(もちろんイイ意味で)

 

7位『ちはやふる 結び』

3作目。邦画のマンガ実写化映画、ティーン向け青春映画、そういった枠組みの中で、本シリーズは完全にクラシックになったと断言できる。周防さんと太一のシーンたまらんかった。

 

8位『レディ・プレイヤー1』

IMAX 3Dで観た。没入感素晴らしくて、「体験する」映画でした。多分、今後家でDVDとかで見返す気が起きない、それくらい良かった・・あらゆるポップカルチャーが好きで良かったなぁ、って本当に思った。ありがとう、スピルバーグ。『シュガー・ラッシュ:オンライン』と本作でどっちかベストに入れたくて迷ったのだけど、超個人的に、本作の「ゴールデンアイ007(ゲーム)でオッドジョッブ使って武器は素手縛り」みたいなゲーマーあるあるギャグが最高だったから、軍配が上がりました。「俺は○○で行く!」は映画流行語大賞でも良いのでは。

 

9位『寝ても覚めても

東出くんのファンなものでね。結構ディスるやついるけど、これまでも黒沢清作品などで存分に活躍してきたと思う。そして、今作も素晴らしかった。(彼の”怖さ”が惜しみなく発揮されていた。)こんなラブストーリー誰も見たことない!ショットのセンスたまらない映画。

 

10位『ボヘミアン・ラプソディ

言わずもがな、今年ラストにかけてめちゃくちゃバズった本作。『グレイテスト・ショーマン』と迷ったんだけどね。史実からの改変が何点かあるらしく、ケチつけてる人もいるけど、本作で一番伝えたいメッセージはそれでもブレていないと思うから、肯定したい。(プロデュースにバンドメンバーがいるしね。)クイーンという世界最強のバンドがあらためて色んな人に届くきっかけになった素敵な一作。

 

 

というわけでベスト10でした。邦画あんまり観れてなかったり、ミニシアター系映画全然観れていなかったり、正直心残りはあるのですが、今年もたくさん楽しかったです。

映画のこと(2018年3月)

もうだいぶ更新してなかったけど、通勤途中のルーティンをブログへのアウトプットとするために再開した。
スマホからの投稿なので、操作性最悪である。というわけで、フォーマットも適当だし、動画へのリンクもなし。

3月は5本。とても濃密な作品ばかり。


グレイテスト・ショーマン
ヒュー・ジャックマン主演のミュージカル映画。歌劇のシーンはどれも拍手喝采の出来。楽しい!ドルビーアトモスで鑑賞して良かった。
上映時間短め(大事!)でテンポの良い構成、素晴しい歌劇のラッシュで、一気に魅せていく。冒頭の表題曲のイントロから始まるサーカスのシークエンス、そして、ヒューとザック・エフロンが魅せるバーでのデュオは誰もが胸躍るはず。

ただ、ストーリーラインにはいささかノレなかった。自分が先行して持っていたイメージも良くなかったのだけど、本作の主人公は、音楽や芸術にひたむきにアツい男ではない。どちからというと、ショービジネスで「成り上がり」を為そうとする野心的な男だ。もちろん、主人公にゲスい点が見受けられるからノレなかったのではない。(それだと映画的リテラシーなさすぎ。)
主人公に粗があって、失敗なり反省があって、過ちを認め、最終的に成功を勝ち取る。そのプロセスはいたって王道なのだけど、多分この映画のテンポの良さ、ひいては、歌劇パートの秀逸さもあってか、ドラマパートが薄く感じる。どうにもアンバランス。そんな風に感じる人は多いのでは。歌劇パートに感情移入しづらいというか。

そんなこんなで、完全にノリきれませんでした。ただ、 Blu-ray買って見返していたら、普通に自然にノレる、好きな映画になりました。特典のメイキングを見て、前述したドラマパートへの不満を補完できたことも大きいと思う。だって現実がドラマチックすぎたから。主演のヒュー含めて、準備段階から、長い年月をかけて、たくさんの努力や情熱が注ぎ込まれる過程が、とても胸を打つものだった。また観たい。

あと、『ラ・ラ・ランド』への言及は不可欠だろう。そもそも宣伝段階から、前年の同ヒット作との関連性を殊更に強調していた。まぁ、当然だけど。みんな、どうしても並べて語りたがるもの。
個人的には『ラ・ラ・ランド』のほうが好きです。ただ、比べるものでもないかなと。理由は単純で『グレイテスト・ショーマン』はミュージカル映画で、『ラ・ラ・ランド』はデイミアン・チャゼル映画だと思うから。というか、チャゼルの映画って前作の『セッション』もそうだけど、音楽や芸術に対する愛情をあまり感じない。だから、あんまりミュージカル映画対決みたいな捉え方はできない。

そもそも、どっちが面白いかより、両作ともヒットしていることを喜ぶべき。結局、興行収入の面では、『グレイテスト・ショーマン』が上回ったみたいだけど、どう考えても『ラ・ラ・ランド』のムーブメントが影響してないわけないんだし。なので、この流れでまた次につながったら素敵です。(奇しくも、これを書いてる今週末はミュージカル映画の超王道『マンマ・ミーア』の続編が公開される。ちゃんとつながってる。)

あと、余談だけど、ザック・エフロンはいつも酔っ払って騒いだり、すぐ脱いだりするパリピな役のイメージが強くて、今回はしっとり歌って踊れる格好いい役で驚きました。


残り4作は疲れたので手抜き。(どれも超面白かったのにごめんなさい。)


ブラックパンサー
ご存じMCU。ヒーロー大集合バトル『キャプテンアメリカ シビルウォー』だとわりと地味だったブラックパンサーの単独映画。
戦闘シーンとかはあんまりワクワクしなかったけど、ヒーロー映画として、最先端にアップデートされた一作なのは間違いない。(ブラックカルチャーの集大成的な意味合いも大きい。)
特に悪役!マイケル・B・ジョーダン扮するエリック・キルモンガーはMCUきっての魅力的なヴィランなのは、誰もが認めるところ。
ここまで、感情移入させる、説得力を持ち合わせた悪役はなかなかいない。(翌月のインフィニティ・ウォーでサノスが続くからMCUの末恐ろしいところ。)
ディズニー映画見習ってくれ(ボソッ


スリー・ビルボード
今年ベスト級。きっと誰にとっても。みんなで今年ベスト映画選ぶなら、コレなんじゃない?という印象。
めちゃくちゃ面白かった!
浅学ながら、マーティン・マクドナーという劇作家を露ほども知らなかった。無知って怖い。もっとちゃんとチェックしないと。
脚本の圧倒的な力に唸る傑作でした。脚本だよねやっぱ。


犬猿
大好き!吉田恵輔最新作!相変わらず意地悪い映画。(オープニング爆笑した。こんな仕掛けみたことねぇ。)
ある兄弟、そして、ある姉妹が交錯する愛憎劇。
兄弟サイド、兄:ムショ帰りの粗暴なロクデナシ、弟:地道にコツコツ生きてる平凡くん
姉妹サイド、姉:賢くて、優等生なブス、妹:バカでテキトーで可愛い
もう設定が既に嫌らしい。けれど、人間の清濁を隠さない映画だから、誰もが笑えて泣ける一作。
個人的には、金無い兄貴が弟に、「おい、10万くらい貸しとけよ」みたいなとこ最高だった。「貸しとけよ」って笑。


リメンバー・ミー
ピクサー最新作!(これ書いてるとき『インクレディブル・ファミリー』公開されちゃったから一個前。)
メキシコの伝統「死者の日」をモチーフに、生者と死者が交錯する家族ドラマ。(とりあえず、『007 スペクター』の冒頭を思い出すよね。)まぁぶっちゃけ日本だとお盆ですね。
とりあえず、前半、この映画における重要なギミックの1つ、「死者は写真飾られてないと現世に遊びに来れない」が判明していた時点で、わりと既に泣きそうになってしまった。なんやねんこの設定。ディズニーめ、このやろうと。そんなの、誰しもウッとなるやんけ!
そして、もう一つのギミック「忘れられたら二回目の死を迎える」が立て続けに判明するわけだけど、これもまぁズルい設定。これはわりとありがちな台詞だったり設定だったりする。(ワンピの空島編とかでもあった。)
というわけで、人間誰しも、誰かに先立たれてるし、誰かを残して死んでしまうわけで、そんな普遍性を伴ったギミックに難なく泣かされてしまいました。
ただ、年間ベスト10に入るかと言われると、微妙なとこと。映像表現とか楽曲、設定とか文句なしなんだけど、やっぱり悪役の描き方が単調というか一面的すぎるよピクサー

映画のこと(2018年2月)

全然ブログを書いていない。2月に観た映画について。2月に観た映画は4本でした。『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』をBGVに書いてる。

 

★2/3 『羊の木』


映画『羊の木』予告編

 

吉田大八監督最新作。今回もぐわんぐわんと揺さぶられる。正直、元殺人犯の面々より、主人公の月末君に対して「お前なんやねん!」って、不安だったり疑問だったりを一番抱かされた。最初の元殺人犯をお出迎えするときの「魚旨くて人もいいですよ」の場面から、ラストのケレンたっぷりのギミックまで興奮しっぱなし。途中の奇祭のシークエンスとか、マジで気持ち悪い感じたまんねーっす。

 

★2/4 『ガールズ&パンツァー最終章 第1話』


『ガールズ&パンツァー 最終章 第1話』予告編/シネマトクラス

 

東京に来た友人がガルパンのコアなファンだったので、揃って鑑賞。いちおうガルパンはアニメシリーズ&OVA&劇場版(これが4DXデビュー!)は履修済。全5話構成とのことで、1時間くらいと短め。今回は最初ということでお話の導入なので、要の戦闘シーンは少なめかな。大洗の新キャラも、対戦校の新キャラもとっても魅力的(いい意味でくだらない笑)で楽しめました。

 

★2/23 『勝手にふるえてろ


松岡茉優が歌う!泣く!叫ぶ!映画『勝手にふるえてろ』予告映像

 

昨年の年末に公開された一作。あんまりにも面白いから2回観ました。それが去年のこと。(年間ベストにも唯一邦画で入れた。)今回はロングランを祝した主演の松岡茉優の舞台挨拶付き上映に参加。3回目でも、やっぱりヨシカワールドにガンガン持って行かれた。イベントはというと、座席一番前で超緊張した。やっぱり、トークスキルと愛嬌が群を抜いていて、終始楽しいイベントだったし、彼女がこの映画に懸けた思いが力強く語られていて、参加できてよかったです。(ヒューマントラストシネマ渋谷でのイベントだったのだけど、新宿シネマカリテにて歴代最高興収になるかもという報を受けて、新宿で観よう!って宣伝してたのが最高にウケた。)

 

★2/24 『さよならの朝に約束の花をかざろう


映画『さよならの朝に約束の花をかざろう』予告編

 

ポスターとか予告を観て、男女の恋物語かと思ってたら、親子の物語だったので、まずそこでガツンとやられた。寿命違う人同士の恋愛ものとかは観たことあったけど、これは新鮮でした。2時間にキャラやら設定やら詰め込みすぎ感もあったけど、2時間でこれだけの時の流れを大きなスケールで見せてくれたのは素晴らしかった。映像の作り込みが凄まじくて、映画館で観れて良かった一作。

映画のこと(2018年1月)

早いもので今年ももう4月。そんなわけで、2018年に入りまして、1~3月に観た映画について振り返ることに。あ、でも時間が無いので1月分だけ。1月に観た映画は4本(5回)でした。

 

★1/3 『8年越しの花嫁 奇跡の実話』


「8年越しの花嫁 奇跡の実話」予告編

難病モノ、実話、お涙頂戴系、back numberの甘ったるい主題歌、正直、コテコテすぎて食指が動かないパーツだらけで、「まだこういうの観たい人いるのか?」と、映画館の予告上映で呆れたのが、第一印象だった。しかし、信頼を寄せるレビュアーの方々が絶賛していて、さらにお正月外出中にたまたま時間が合ったこともあり、鑑賞。そして、あっけなくやられてしまった。瀬々監督や主演の佐藤健(ぶっちゃけ『何者』でめちゃくちゃファンになった)を筆頭に、演技、撮影、脚本、演出、全てが高水準で、すっかり感情移入してしまった。泣きはしなかったけど。鑑賞後、本当に8年の月日を追いかけたような感覚に囚われたから、驚いた。食わず嫌いよくないですね。

 

★1/6、1/13 『キングスマン ゴールデン・サークル』


映画「キングスマン:ゴールデン・サークル」予告B

ずっと、ずっと、ずっと待っていた映画。前作から本当に待った。前作『キングスマン』は2015年の映画ベストに君臨している。(その年は、ジョン・カーニーの『はじまりのうた』がトップだと信じ切っていたらぶち抜かれた。)スタイリッシュなアクション、えげつないユーモア、劇伴のセンス、洒落たファッション、全てが僕たちを狂喜させた前作。そんなわけでハードルがどうしても上がってしまった今作。結果として、とっても楽しかったし、嬉しかった。「秒でアガる」というキャッチコピーに偽りなく、開幕Princeの"Let Go Crazy"にのせて展開されるカーチェイスには目がキラキラしてしまったし、やっぱりハリーとエグジーが共闘するシーンは、ファンにはたまらなかった。ただ、どうしても映画的な完成度、ひいては映画的な"快楽”は前作を上回ることはなかったかな。あ、2回目はIMAXで観れたので、今年のIMAX始めでした。

 

★1/20 『パディントン2


映画『パディントン2』予告篇

キングスマンに続き、英国紳士大活躍!な映画が続いた。前作がめちゃくちゃ好きだという点も共通項。そんなわけで、こちらもハードルは高くて、高くてね。結果、飛び越えるどころか、ハードルにすら気づかずパディントンがスタスタ横切ってしまった。このやろう、大好きだ。こんなに優しくて、多幸感にあふれた映画があるのか。単純にクマが可愛い、温かい家族愛に満ちた映画、という範疇では収まらない出来だ。映像表現(絵本の表現とか、調理シーンの魅せ方といったら!)や演出、構成など、すべてが前作よりアップデートされている、お手本のような続編だ。なんて、堅苦しいことを書いているけど、やっぱりパディントンがとにかく可愛いから、可愛いところについて言いたい。もはやお家芸の紐に絡まる爆笑シーンなど、派手な大立ち回りはもちろん可愛い。でも、細かいところも、見逃せないのだ。画面の隅っこで色々やらかしている。飴が口にすっぽりハマってワタワタしててり、静電気で体の毛がぶわってしてたりね。あー好きだ。クマになりたい。最近宇多田ヒカルの"ぼくはくま"をよく口ずさんでしまうのもそのせいか。パディントン、君も前世はチョコレートなのかい?なんて。あ、ヒュー・グラントの悪役っぷりもめちゃくちゃポップでキュートで魅力的だった。

 

★1/28 『嘘を愛する女


「嘘を愛する女」予告

内容的にそんなに惹かれたわけではないけど、長澤まさみ高橋一生、どちらもとっても好きな、信頼を寄せている役者なので鑑賞。ただ、ほぼ全編が長澤まさみ吉田鋼太郎がバディのロードムービーみたいな感じなので、世の高橋一生ファンの女性たちはみんな肩透かしを食らったそうな。そらそうなるわなって、展開だったしね。展開はわりと平凡で退屈だったけど、役者陣はみんな上手だし、瀬戸内の情景はとても美しくて、好きなところは好き。

2017年映画ベスト10

 趣味は数多いほうだけど、映画が一番好きだ。というわけで、毎年結構映画館で映画をたくさん観ます。とはいっても、社会人になって東京に出てきて、経済的にも余裕が出てきたここ2,3年のことだけど。元々、その時々どんなことを感じたのかを残しておきたくて始めたブログ(なんかブログって言葉を口にするの小っ恥ずかしいのだけど)なので、今回は昨年の映画の感想をまとめておこうと思う。全部は大変なので、とりあえずベスト10を振り返る。

 

 

第10位 『ベイビー・ドライバー


『ベイビー・ドライバー』2018年1月24日Blu-ray &DVD & UHD発売/同日Blu-ray&DVDレンタル開始

<あらすじ>
銀行強盗の天才ドライバーの少年が恋に落ちた女の子と逃避行する。

<感想>

ホット・ファズ』『ショーン・オブ・ザ・デッド』いつも映画愛好家たちの映画愛を引き上げてくれるエドガー・ライト。本作も、冒頭からグイグイ持って行かれた。最初のカーチェイスからタイトルバックが流れる珈琲買い出しシーンまで、音楽と映像のバランス感にニヤニヤが止まらなくなった。後半部に向けてややダレる感じあったけど、ベイビーとデボラがラブソングの歌詞に自分たちの名前をなぞらえるシーンとか大好きだったので、音楽の作劇以外の要素もとっても楽しめた。ケヴィン・スペイシーも良いキャラだったのに、残念だね。

 

 

第9位 沈黙 サイレンス


映画『沈黙-サイレンス-』予告

<あらすじ>

キリシタン弾圧下の日本における、信仰に殉ずる者たちの選択。

<感想>

マーティン・スコセッシが昔からずっとやりたかったらしい、遠藤周作原作の映画化。上映時間2時間40分とかで、内容もポルトガルから来たキリスト宣教師とキリシタンたちがバンバン弾圧されてドンドン殺されたりしていくので、かなりヘビーな一作。けど、見ごたえが素晴らしかった。環境音だけのタイトルバックとか昨年ベスト級!印象的だったのは、弾圧する側のお役人たちが「別にキリスト教とかどうでもいんだけど、こっちも仕事だからさぁ。殺したりしたくもないし、大人しくこの絵を踏んで、無難に終わらせようやぁ?」みたいなお役所仕事的テンポで棄教を迫るところ。命がけで信仰を貫く人々と対比すると、淡白で、拍子抜けするほどだ。けど、神の存在の是非なんて、結局そんなものなのかもしれない。窪塚洋介浅野忠信イッセー尾形など日本人キャストたちも素晴らしかった。

 

 

第8位 新感染 ファイナルエクスプレス


『新感染 ファイナル・エクスプレス』予告編/シネマトクラス

<あらすじ>

新幹線の中でゾンビパニック。

<感想>

韓国のエンタメのレベルの高さは今更語るに及ばないが、これはもうため息が出るほどの完成度。新幹線の中でゾンビパンデミックとかすぐ全滅だろう!みたいな設定だが、上手にシチュエーションを切り替えていくから全く飽きさせない。伊坂幸太郎の傑作『マリアビートル』(東北新幹線で殺し屋たちがサバイバルする小説)を彷彿とさせた。ゾンビの造形やモーションも素晴らしいし、勿論、ゾンビ映画で最も肝心な"人間ドラマ"の部分も一級品だ。新宿ピカデリーで観たのだけど、ラストでみんなシクシク泣いてましたね。こんなに泣けるゾンビ映画無いですよ!(全然、ネタで言ってない。本当に感動するのだ。)

 

 

第7位 勝手にふるえてろ


松岡茉優が歌う!泣く!叫ぶ!映画『勝手にふるえてろ』予告映像

<あらすじ>

こじらせ女子が暴走する。

<感想>

年の瀬、年間映画ベスト10を考えて始めていた頃、邦画が全くランクインしていなかった。そんな中、12月23日にこの映画が公開され、そしてベスト10に殴り込んで来た。松岡茉優がついに映画に単独主演した、それもラブコメディなのだから、もうたまらないわけだ。楽しすぎて2日連続で2回も観に行ったのだけど、いずれの回もドッカンドッカンウケていた。コメディは満杯の劇場で観るに限るね。基本的に主人公のぶっ飛んだ言動にゲラゲラ笑ってられるんだけど、時々胸をえぐるようなシーンもあるから油断できない。そして、ある種ホラーのような(『ファイトクラブ』かよ!)転換を見せたかと思えば、最後は綺麗にラブコメらしいポップな着地を見せる。タマフルで聴いたのだけど、あえてナレーションを入れないで、街の人々とヨシカを会話させるという演出も、上手いなぁという感じ。あと、相手役の黒猫チェルシー渡辺大知も良かった!

 

 

第6位 ラ・ラ・ランド


「ラ・ラ・ランド」本予告

<あらすじ>

夢を追いかける男女の話。

<感想>

2017年一番話題になった映画なのは間違いないよね。監督デイミアン・チャゼルの前作『セッション』同様、めっちゃハマる人と全然ハマらない人の差が激しい映画。かくいう自分も初見では「あれ・・なんか違う」って感じでした。多分ミュージカル映画として期待して行ったからかと。そういう人は自分以外にも多いと思う。けど、2回目は素直に感動することができた。やっぱり最後のシークエンスはすごい。人生に「もしも」は無いから、今がかけがえのないものなんだよって、肯定するようなラストの切れ味。あ、メイキングで観たのだけど、冒頭のミュージカルシーンは車めっちゃ熱くて大変だったって話で笑った。あんなに楽しそうなのに笑。

 

 

第5位 ゲット・アウト


『ゲット・アウト』予告編/シネマトクラス

 <あらすじ>

黒人が白人の彼女の実家に来たら、何かヤバい家だった。

<感想>

5位に置いておいてなんだけど、今年一番面白かったのはコレなんじゃないかという気もする。コメディとホラーは紙一重なんて、よく言われるが、本作のジャンルレス感は、そんな次元ではない。ジャンルなんかどうでもいい、と言わんばかり、無類の面白さ、映画を観る快感をもたらしてくれる。人種差別という要素を、コメディにもホラーにも同時に昇華する手腕が素晴らしい。100分くらいの尺も言うことなし。もう観てくれー!な、一本。アカデミー賞をどこまで荒らしてくれるのか楽しみ。

 

 

第4位 哭声/コクソン

www.youtube.com<あらすじ>

韓国の村で怪死が連続してヤバイ。

<感想>

韓国映画ってやっぱりすげぇ!ってこの映画で思い知らされた。何が起こっているのか全然わからないまま、頭の中がグラグラしながら、約3時間。パンフレット読んでもよわからないことだらけ、けどめちゃくちゃ面白かった。これが映画的な興奮あるいは快楽じゃないか。てか、こんなメチャクチャな作品が大ヒットする韓国!日本じゃひっそりと公開するだけなのに。土壌の違いに愕然とする。

 

 

第3位 ガーティアンズ・オブ・ギャラクシー リミックス


「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス」MovieNEX 予告編

<あらすじ>

またしても銀河を救う。

<感想>

今年一番期待していた作品。2014年の年間ベスト映画にするくらい大好きだった『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』の続編であり、MCUの一本。前作の素晴らしかったポイントの一つに、タイトルバックがある。「Come And Get Your Love」にのせてスター・ロードがステップを踏みながら、どでかいタイトルロゴが出る、アレだ。(当時、楽しくて泣いた。)今作もタイトルバックについては、ハードルが上がっていたのだけど、全然余裕で飛び越えてきた、ベイビー・グルートのショータイム!楽しい!などなど、期待を裏切らない出来であった。結局映画館で4回観た。初回は公開日の0時から観たのも思い出深い。(前日21時からドリパスで前作を上映しており、そのまま続編を観たのだ。至福。次の日も仕事で辛かったけど。)ぶっちゃけ、作品の完成度は前作には全然及ばないと思うのだけど、もう愛してるから3位にしました。

 

 

第2位 ドリーム


映画『ドリーム』予告A

<あらすじ>

NASAの女性が夢を追う。

<感想>

なんて丁寧に作られた映画なんだ、と感激した。演技、脚本、音楽、演出、すべてが一級品。人種差別や女性蔑視といったテーマを、変に説教臭くせず、爽やかなコメディに仕立てていて、観ていて気持ちよかった。「差別はダメよ」みたいなことが本質でないのが良い。夢を追いかける情熱の物語なのだ。夢を追う彼女たちにとって、差別とか非効率で、とるにたらないくだらない、ものでしかない。そんな痛快なテイストが、本作の魅力だと思う。

 

 

第1位 パターソン


永瀬正敏が28年ぶり出演!ジム・ジャームッシュ監督の新作『パターソン』予告編

<あらすじ>

パターソンに住む、パターソンさんの一週間。

<感想>

鑑賞後もそんなにヤられた感じなかったし、ぶっちゃけなんで一位にしたのかよくわからないのだけど、こう、これから何度でも見返したくなる映画。いや、見返すんだろうなぁ、間違いなく。ありふれた日常、同じような毎日、でも同じ日なんてない、毎日が素晴らしい、そんな優しいテーマの映画。9位の『沈黙』、そして選外にしたけど『スターウォーズ 最後のジェダイ』といい、今年は本当にアダム・ドライバーの年だったなぁと思う。めちゃくちゃ好きだ。ラストの永瀬正敏登場シーンがたまらない余韻を残します。Blu-ray絶対買います。

 

 

以上の10本でした。ちなみに、劇場での鑑賞は78本。その前の年は103本観ていたから、減った。今年は邦画があんまり強くなかったなぁ、という印象。『散歩する侵略者』『南瓜とマヨネーズ』『彼女がその名を知らない鳥たち』『あゝ、荒野』とかとっても良かったけどね!あと、『ジョンウィック チャプター2』のジャパンプレミアで、キアヌ・リーブスに会えたのも感激しました。めちゃくちゃ近くて。映画ベスト10に入ってねーぞ!って思われるかもしれないけど、それとこれとは別。前作に続いて、ちゃんとスチールブック買ったし、愛はあるのだ。あと、『スターウォーズ 最後のジェダイ』は肯定派です。カイロ・レンが良すぎたから。脚本の粗はあるけど、興奮したんだから仕方ない。ベスト10に入れてないけど・・というかベスト10などどうでもいい。2017年も多くの映画に心が動いたことが幸せだ、10本に収まらないくらい。『はじまりへの旅』も泣いたし、『モアナと伝説の海』もムチャクチャ良いのに日本の売り方が雑すぎてモヤモヤした。『イップマン 継承』『トリプルX 再起動』と、ドニー・イェンラッシュに燃えた。なんて、書ききれないけど。

 

2018年も楽しい映画体験に期待。既に『キングスマン ゴールデンサークル』『パディントン2』を観て、最高の滑り出しをしている。

初めまして

なぜかブログを始めました。

誰のためでもなく、自分のために、後で振り返ったりする用に。

写真で日々の記録を残したりするより、文字で残すほうがエモくないでしょうか?

というわけで、はじまり、はじまり。

日曜日。とりあえず適当に一本ブログを試しに書いてみて、ジム行って、『anone』3話とNetflixDEVILMAN crybaby』を一気に観る予定。